旦那「うーん」
奥さん「お父さんどうしたの」
旦那「いやな・・・今まで働いていた会社を定年退職してもう半年は経つが、やっぱり年金だけの生活は少し厳しいなと思ってな・・・」
奥さん「そうねぇ・・・」
旦那「退職金があるとはいえ、いずれ動けなくなってしまった時の事を考えたら少しでも稼いだ方がいいんじゃないかと最近はそんな事ばかり思ってるんだ」
奥さん「でも、60歳を過ぎて雇ってくれる所なんてあるのかしら」
旦那「うーん。昨日少し探しては見たが接客なんかは上手くいかないだろうし、体力にも自信がないし、資格も持ってないからな。厳しいという印象を受けたよ」
旦那「せめて月に25万以上稼げるところがあったらな・・・でも、俺みたいな年寄りでも働ける所なんてあるんだろうか・・・」
奥さん「お父さん・・・」
奥さん「あらお客さん誰かしら」
奥さん「はーい。」
奥さん「もういきなり来たから吃驚したわよ来る事教えてくれればお茶菓子でも買いに行ったのに」
美和「いいのよ気を遣わないで。ってあらご主人なんかいつもより元気がないわね・・・何かあったの」
奥さん「えぇ。半年前に定年退職をしたんだけど年金生活だけじゃどうしても苦しいじゃないだからバイトみたいな事をするって言って仕事探してるんだけど、やっぱり60歳を過ぎてると、資格とかがないと就職は厳しいらしくて・・・」
美和「そうなのあそれなら株式会社プルジアスっていう所で働いてみたらどう」
奥さん「そこはどんな会社さんなの」
美和「業務委託のフードデリバリーの仕事をしている会社さんみたいよ北白川の佐藤さんの旦那さんがそこでお仕事始めたらしいんだけど、月収25万超えたってこの前奥さんが言ってたわよ」
旦那「そ、それは本当なのか」
美和「え?えぇ。10時から22時までの間で好きな時間を選べて働けるみたいで、歩合も付く事があるみたいでね稼げるってこの前自慢げに言ってたわ」
旦那「しかし、フードデリバリーって件数をこなさないと稼げないってよく聞くぞ例えば1日3時間働いてその間に配達があまりできなかったら貰えない・・・とかそんな事はないのか」
美和「それがね時給制らしくて、お給料もしっかり保証されるって言ってたわよ」
旦那「そんなうまい話の会社があるのか変な会社なんじゃないのか」
美和「そんなことないわよ。とても立派な会社よ心配なら一度検索して行ってみたらどう」
旦那「うむ」
旦那「ただいま。」
奥さん「お帰りなさいお父さん面接、どうだった」
旦那「それが、俺が思っていた会社とは全然違う・・・とてもいい会社だった」
旦那「運送業って強面な人が多くて近寄りがたいイメージが強かったんだが、社長さんは優しくて感じのいい社長さんだった」
奥さん「あら、そうなのそれで面接の結果はどうだったの」
旦那「合格した」
奥さん「えっそれ本当!?」
旦那「あぁ早速明日から仕事開始するから、頑張ってみようと思う。」
奥さん「ふふっ分かったわ。頑張ってね」
旦那「よし、これで今日の分の配達は終わりだ。時間もそろそろだし、会社に戻って家に帰ろうとするか」
奥さん「お父さん。仕事を初めてからもう半年も経ったけど、やってみてどうですか」
旦那「絶好調だよ最初はやった事も無いフードデリバリーの仕事なんてできるか不安だったが、挑戦してみたら意外と簡単で60歳を過ぎたこの俺でも覚える事が出来た。当初の希望だった給料25万円も超える事が出来た」
奥さん「それは良かったわ」
旦那「これからも若いのに負けないで頑張るぞ」